盗聴は犯罪?日本国内の盗聴の法律について

「盗聴って悪いことだと思うけれど、盗聴器はネットで普通に販売されている。なぜ?」 「浮気調査のために車に盗聴器を仕掛けたい。これって犯罪になるの?」

このように、盗聴について、どこまでが合法でどこからが違法になるのか、よく理解していない方は多いでしょう。

今回は、盗聴は犯罪になるのか、について簡単に解説していきます。
盗聴器の正しい使い方について知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。


盗聴が犯罪にならないケース

まずは、盗聴に関して、どこまでが合法かについてご紹介していきます。

犯罪にならない盗聴1 売買

まず、盗聴器を販売したり、購入しただけでは罪にとわれることはありません。
盗聴器を犯罪目的で購入していたとしても、買った、というそれだけの証拠では捕まえることはできないのです。

「盗聴器を購入していることがバレたら罪に問われるのでは」と心配する
必要はありません。販売・購入は合法です。


犯罪にならない盗聴2 自分の家・持ち物に仕掛ける

盗聴器を自宅や、自分の持ち物である車に仕掛けることに違法性はありません。
自宅や自分名義の車に盗聴器を仕掛けるケースとして考えられるのが、
「浮気の調査」です。

配偶者の浮気の証拠を掴みたい、と考えて、自分名義の車に盗聴器を仕掛けることは罪に問われる行為ではありません。

仮に裁判になった場合に、車に仕掛けていた盗聴器から得た証拠を、浮気の証拠として提出することも可能です。


犯罪にならない盗聴3 意図せずに傍受してしまった

意図せずに盗聴電波を傍受してしまった場合、傍受してしまっただけでは
罪に問われることはありません。


ですが、のちに述べるように、盗聴電波を通して得た情報をもとに、
恐喝などを行ってしまった場合には、当然罪に問われます。

盗聴が犯罪になるケース
つぎに、犯罪とみなされる盗聴についてご紹介します。

犯罪になる盗聴1 他人の住居に侵入して盗聴器を設置する

盗聴器を自分の家ではなく、他人の住居に侵入して設置した場合、
住居不法侵入に問われる可能性があります。

いくら知りたい情報があったといえど、他人の住居に許可なく侵入することは控えましょう。

犯罪行為を暴くための盗聴であったとしても、罪に問われる可能性はあります。
犯罪行為を暴きたいと考えるなら、まずは警察に相談してみましょう。


犯罪になる盗聴2 盗聴した内容を第三者に話す

盗聴で知り得た内容は、当事者が隠している情報であるケースがよくあります。

盗聴で内容を知ったからといって、むやみやたらに他人に話すことは得策ではありません。なぜなら、盗聴した内容を第三者に話したことがバレてしまった場合、
電波法に基づいて罰せられてしまう可能性があるからです。


盗聴した内容は自分の胸に収めて、他人には決して口外しないように気をつけましょう。


犯罪になる盗聴3 ストーカー行為を行う

相手に嫌がられているにも関わらず、一方的に好意を寄せたり、執着したりする
「ストーカー行為」を行っている延長戦で盗聴を行った場合、「ストーカー規制法」に基づいて罰せられてしまいます。

相手に嫌がられているにも関わらず、プライベートを探るような行為はしないようにしましょう。


犯罪になる盗聴4 当事者を脅す

盗聴によって得た情報をもとに、当事者を脅した場合には、
「脅迫」とみなされ、罪に問われる可能性があります。

当事者が憎い相手であり、弱みを握りたいと思っていたとしても、
脅迫したことで、逆にあなたが犯罪者になってしまう可能性があるのです。

くれぐれも、脅迫目的での盗聴は控えましょう。

浮気調査で盗聴器を利用したい場合の注意点
次に、個人で盗聴器を使用する場合に一番多いシチュエーションだと思われる、
「浮気の証拠を掴む」ための盗聴の注意点についてご説明します。

盗聴器の購入は罪には問われませんから、気に入った盗聴器をネットなどで購入しましょう。

設置場所は、自分の家の中であればどこでも罪に問われることはありません。
また、車に関して共同名義、またはあなたの名義になっている場合
車中に設置することも可能です。

車中に設置する場合は、バレないように、車のシートの下など、
目立たない場所に設置するのが良いでしょう。


注意点としては、浮気相手の自宅が分かっているからといって、他人の住居に侵入して盗聴器を設置することは、犯罪にあたるということです。

節度をもって、法律を犯さない範囲で浮気調査をしましょう。
さいごに
今回は、盗聴について、どこまでが合法で、どこまでが犯罪になるか、についてご紹介してきました。

盗聴器の購入を検討されている方は、くれぐれも設置場所や利用方法について注意をしましょう。盗聴したことによって得た情報を第三者に話したり、脅すようなことを言ってしまったりすることは避けましょう。

また、犯罪の証拠を突き止めるために盗聴をしたい、と考えている方は、個人で行動するのではなく、警察に相談してみることを検討しましょう。
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