ですが、誰もがカンタンになれるわけではありません。
警察官は公務員ですから、ある一定の条件をクリアした上で、公務員試験に合格する必要があります。
今回は、警察官になりたいと考えている方向けに、警察になるための試験について簡単に説明していきます。
警察官に興味があるという方はぜひチェックしてみてください。
では、地方公務員か国家公務員かということはご存知ですか?
実は…警察官には地方公務員と国家公務員、両方のパターンがあるのです。
どういうことかというと、警察官になるための試験は、
「警察庁」「各都道府県の県警」両方でおこなわれており、警察庁に採用された場合は国家公務員となり、各都道府県県警に採用された場合は地方公務員になるということです。
警察庁で採用された警察官は俗に言うキャリア組、準キャリア組というもので、出世も早く、若くして重要なポジションに就きます。
現場にはあまり出ずに、警察組織を運営する立場になります。
一方、各都道府県警に採用された警察官はノンキャリアであり、大半の警察官がこれに当たります。
ここでよく間違われやすいのが「警視庁」です。
「警視庁=キャリア」と考えられがちですが、警視庁はあくまで都道府県警の1つなので、地方公務員になります。警視庁警察官採用試験によって採用されます。
ただし、地方公務員として採用されても、出世を重ねて階級が「警視正」になると、身分が国家公務員に変わります。
地方公務員の警察官は毎年15000人前後採用されますが、国家公務員としての警察は30人強に過ぎません。国家公務員としての警察官になる方が倍率も難易度も高いのです。
院卒者 =30歳未満で大学院修了および修了見込みの人
大卒程度 =21歳以上30歳未満の方
★一般職試験(準キャリア)
大卒程度 =21歳以上30歳未満の方
35歳未満で大学(学校教育法による)を卒業又は年度末までに卒業見込みの人
21歳以上35歳未満で大学卒業程度の学力を有する人
★V類(高校卒業程度)
35歳未満で高校(学校教育法による)を卒業又は平成30年3月までに卒業見込みの人17歳(平成12年4月1日までに生まれた人)以上35歳未満で高校卒業程度の学力を有する人
男性:おおむね160cm以上であること、女性おおむね154cm以上であること
<体重>
男性:おおむね48kg以上であること、女性おおむね45kg以上であること
<視力>
裸眼視力が両眼とも0.6以上であること。
ただし、これに満たない場合は、両眼とも裸眼視力がおおむね0.1以上で矯正視力が1.0以上であること
<色覚・聴覚>
警察官としての職務執行に支障がないこと
<疾患>
警察官としての職務執行上、支障のある疾患がないこと
<その他身体の運動機能>
警察官としての職務執行に支障がないこと
専門試験は、
●政治・国際
●法律
●経済
●人間科学
●工学
●数理科学・物理・地球科学
●化学・生物・薬学
●農業科学・水産
●農業農村工学
●森林・自然環境
などから選びます。詳細は警察庁採用ページ等を確認してください。
●政策論文試験
●人物試験
●英語試験
上記は総合職試験の場合であり、一般職試験になると試験科目が減ります。
一次試験で基礎能力試験と専門試験、二次試験で人物試験が行われます。
ただし、国家公務員採用試験に合格したからと言って警視庁に配属されるわけではありません。
文章理解、判断推理、数的処理、資料解釈、図形判断、人文科学、社会科学、自然科学、一般科目(国語、英語、数学)などから出題されます。
●論文試験
●国語試験(国語能力があるか否かも見定められます)
●身体検査
●警察官としての適性検査
●第二次適性検査
●第二次身体検査
●体力検査(腕立て伏せ、反復横とびなど)
各都道府県県警の合格率は、例年7倍〜10倍ほどだと言われています。
しかし、都道府県によって大きく差があり、警視庁のように10倍以上の倍率になることもあれば、地方では2〜3倍というケースもあります。
ご自身が受けたいと思っている都道府県の倍率を確認しておきましょう。
国家公務員総合職の倍率は10倍超と言われています。
受験区分によっては20倍を超えることもあります。
一方の国家公務員一般職の倍率は5倍程度です。
どちらになるにしても、公務員試験は避けては通れません。
また、警察官は体力的にもハードな仕事ですから、体力試験などがあることも覚えておきましょう。
警察官試験は、かつて30歳までしか受験することができませんでした。
ですが、近年35歳までに受験資格が上振れしました。警察官に憧れていたという方は年齢制限が引き上げられた今がチャンスです。
民間企業にお勤めされている方も、この機会に、公務員試験にチャレンジし、キャリアチェンジをはかってみるのも良いかもしれません。