警察学校に入るための手順、警察学校での訓練や勉強とは

今回は、警察官になりたい、と考えている方向けに、警察学校に入るための手順や、実際に警察学校で行われている訓練についてご紹介していきます。

警察になるためには警察学校は必須!
警察学校は、警察官になるすべての人が入学しなければならない学校です。
そこでは、警察官に必要な知識や、体力を身につけるための訓練が行われます。

学校は全寮制であり、たとえ家が近くにあったとして、必ず寮に入って生活しなければなりません。

とはいっても365日自由を奪われているわけではなく、授業は平日のみで、土日祝日は許可をとれば外出・外泊することができます。

警察学校にいる間は、警察官としてふさわしい身なりや行動を求められるため、
髪型などには一定の制約を設けられる場合があります。

警察官にはキャリア・準キャリア・ノンキャリアの3種類がありますが、それぞれ合格後、進学する警察学校の種類が異なります。
  • キャリア   →警察大学校
  • 準キャリア  →管区警察学校
  • ノンキャリア →都道府県警察学校
ここでは、各都道府県警察に採用されたノンキャリア(地方公務員)が入学する都道府県警察学校について解説していきます。
警察学校の受験資格とは

都道府県に採用される警察官には1類と3類の2種類があります。
(年度によっては2類がありますが、省略されて3類に含まれていることが多いです)


1類と3類の違いは、おおまかには学力レベルの違いです。1類は大学卒業レベル、3類は高校卒業レベルの学力が求められます。


  • 1類 =35歳以下で大学を卒業か令和4年3月までに卒業が見込まれている人
    または21歳以上35歳以下で、大学卒業程度の学力がある人
  • 3類 =35歳以下で高校を卒業か令和4年3月までに卒業が見込まれている人
    または17歳以上35歳未満で高校卒業程度の学力を有する人

1類3類ともに、身体要件があります。

  • 男性 =身長160センチ以上、体重48キロ以上(おおよそ)
  • 女性 =身長154センチ以上、体重45キロ以上(おおよそ)

他にも、裸眼資力が両目ともに0.6以上、矯正視力が1.0以上など、資力をはじめ、色覚、聴覚などの要件があります。


基本的な学力、年齢制限内、身体要件を満たしていれば受験することができる警察学校ですが、日本国籍がない場合には、日本の警察学校は受験することができません。

他にも、「禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わっていない人」「東京都職員として懲戒免職処分を受けてから2年が経過していない人」など、受験資格を有しない条件があるので、詳しくは警視庁HPを確認してみてください。


警視庁採用案内(令和3年度)
警察学校の試験、一次試験と二次試験では何をするの?

受験の申し込みは、インターネット、または申込書によって申し込むことができます。


第一次試験は、筆記試験・身体検査・適性検査がメインとなります。

筆記試験では、教養試験・論文試験・国語試験が行われます。


教養試験は、文章理解、判断推理、数的処理、資料解釈、社会科学、自然化学など多岐に渡るため、試験勉強の範囲は広いと言えます。


一次試験では身長測定や体重測定なども行われるとともに、警察官として適正があるのかどうかをマークシートで判断されます。


一次試験で問題がなければ、二次試験へと進むことになります。


二次試験のメインは、面接試験・第二次身体検査・第二次適正試験です。

面接試験では、なぜ警察官を志望するのか、転職組の場合、なぜ転職しようと思ったのか、これまでどういった経験を積んできたのかのヒアリングが行われます。


また、二次試験では身体検査・体力検査がより詳しく行われます。


身体検査では、警察官として職務を執行するに足る身体を維持しているかが確認されます。


具体的には、視力検査・聴力検査・医師の診察・レントゲン検査・血糖検査・肝機能検査。色覚検査などが挙げられます。体力検査は、腕立て伏せ・上体起こし・反復横跳び・バーピーテストなどによって行われます。


また、二次試験でも、警察官としての適性検査が行われます。

以上の試験を経て、合格すれば、順次巡査として採用され、警察学校での学びを経て、警察署に配属され晴れて警察官としての勤務をスタートさせることができるのです。


警察学校で学ぶこと


次に、警察学校で学ぶことについて確認しておきましょう。

警察学校では、警察官としてふさわしい体力・知識をつけるための活動が行われます。


ここで、警視庁のHPを参考に、警察学校での授業内容について紹介していきます。


毎朝午前8時30分ごろに、国旗が掲げられ朝礼が行われます。

朝礼が終わったら次はホームルームです。


1日の授業は、教室でのホームルームからスタートします。
ちなみに警察学校ではクラスのことを教場といい、教場では、教官と助教(巡査部長)がひと組みになって指導を担当しています。


授業は直接実務につながるような内容が主になっています。


例えば、憲法、刑法、刑事訴訟法、民法などの法律関係については、詳しく授業が行われます。また、事件や事故が起こったらどのように対処するべきかについても学ぶことができます。


また、近年の警察は、サイバー犯罪に立ち向かうために、パソコンに関する知識の習得にも余念がありません。


パソコンを使っての授業も充実しています。
授業は座学だけではなく、柔道・剣道・合気道なども学べます。
また、ゼミ形式で時事問題などについて討議する場も設けられています。


また、毎週金曜日の朝には、早朝訓練として駆け足訓練が行われます。
(駆け足訓練とはその名の通り、駆け足でランニングを行う訓練のことです)


最後に

今回は、警察学校の受験資格と試験内容、実際の教育内容について簡単に説明しました。
警察官に興味がある方は、警察のホームページで詳しい情報を確認してみましょう。
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