近年、盗聴器はバッテリーの持ちが良くなりどんどん小型化が進んで、隠し場所に困らないようになっています。
また、従来通り室内の電源に寄生して半永久的に盗聴を続けることのできるものも、未だ根強く利用されています。
今回は、盗聴器が仕掛けられているときの兆候から、盗聴器されやすい場所、盗聴器の隠し場所としてよく利用されるものや場所ついて、詳しく解説していきます。
盗聴器が仕掛けられる場所に先立って、どのような場合に盗聴器が仕掛けられていることを疑えばいいのか、盗聴の兆候をご紹介します。
誰にも伝えていないはずの事柄を、他人が知っていたことはありませんか。
一度や二度であれば、伝えたことを忘れてしまった可能性もありますが、それが何度も続く場合、プライベートな会話を盗聴されている可能性を疑った方が良いかもしれません。
買った覚えのない小物が、部屋に増えている場合も要注意です。
後述しますが、最近は文具、雑貨などに偽装した盗聴器も販売されています。
家の中にある物の配置が変わっており、それが気のせいではないと確信が持てる場合、まず第三者の住居侵入を疑いましょう。
侵入した第三者の目的が盗聴器を仕掛けることである可能性もありますし、侵入される経路が確立されてしまっている場合、非常に危険です。
最近空き巣の被害があった場合も、盗聴の可能性を考えて良いでしょう。
特に、空き巣が侵入したことは明らかなのに、何も物を取られていない場合などは、物取り以外の目的があったということです。
その一つに、盗聴、盗撮用機材の設置が挙げられます。
最近、自宅の鍵をなくしたという場合も要注意です。
自宅や車に他人が盗聴器を仕掛ける場合、中への侵入が必須です。
その侵入のために、鍵を盗みだすという横暴を働くケースが実際にあります。
鍵をなくしたことに加え、他の項目に思い当たるところがあれば、危険度は高いでしょう。
盗聴器といえば自宅に仕掛けられているというイメージを持っている方が多いかもしれません。
実際、個人宅の盗聴事案は多く発生していますが、盗聴されやすい場所は他にもあります。
盗聴されやすい場所として「個人宅」「職場・会議室」「自動車」の3つを挙げ、それぞれの盗聴の特徴を解説します。
盗聴器が仕掛けられる場所として多いのが、やはり個人宅です。
夫婦や恋人間で監視のための盗聴を行っているケースもありますが、中には元恋人やストーカーが盗聴を働いていることもあります。
恋人と別れてから家の鍵を変えていない、最近家の鍵をなくした、空き巣にあったというような場合には、特に注意が必要でしょう。
盗聴器が仕掛けられるのは個人宅とは限りません。
職場では、自宅にいるときには話さないような会話をすることも多いため、個人をターゲットにした盗聴でも入念に職場のデスクなどにまで盗聴器が仕掛けられることもあります。
また、産業スパイなど狙った盗聴の場合、会議室など重要なやり取りが行われる場所に盗聴器が仕掛けられることが多いです。
実際に、警察署の会議室に盗聴器が仕掛けられていたという事件もありました。
自動車は、ともすれば自宅よりもプライベートな会話をしてしまう場所です。
また、シートの下、普段は開けないダッシュボードのグローブボックス、トランクの中など、盗聴器を仕掛ける場所には事欠きません。
自動車は移動するため、無線式の盗聴器よりも、録音機能のある小型のICレコーダーなどがよく車の盗聴に使われます。
たまに掃除を兼ねて、車内を点検してみるのも良いのではないでしょうか。
盗聴の兆候があった場合、具体的にどのような場所を探せばいいのでしょうか?
盗聴器を隠すのに利用されやすいものをご紹介します。
電源をとるためのコンセントのカバー裏に、盗聴器が仕掛けられているケースは実際に多いです。
コンセント内部に設置するタイプの盗聴器は、コンセントのカバーを外さなければ発見することができません。
目視での発見は非常に難しいと言わざるを得ないでしょう。
その上このタイプの盗聴器は、コンセントから直接電源を取ることができるため、半永久的に盗聴を続けることができてしまいます。
非常に悪質と言えるでしょう。
盗聴器の形式としてはよくあるもので、仕掛けるのも外すのも最も簡単な部類です。
見た目は市販の延長コード、電源タップと変わりなく、通常通り使用することができます。
しかし、中に盗聴器が仕込まれており、コンセントから電源を供給されるため、コンセントに刺さっていれば半永久的に動作します。
自分で購入した覚えのない延長コードや電源タップがコンセントに刺ささっているので調査してみたところ、それが盗聴器だったという事例は非常に多いです。
近年の小型になった盗聴器は、ちょっとした隙間に設置できてしまいます。
普段目に付く場所であれば簡単に気づくことができますが、家具の隙間や裏に何気なく置かれていると、発覚が遅れることも多々あります。
電池式のものを置く場合もありますし、家電の裏になっているコンセントに、先に挙げたような電源タップ型盗聴器が仕掛けられていた、という事例もあります。
今では携帯電話にシェアを押されていますが、根強く各家庭にあるのが固定電話です。
固定電話の回線にクリップで挟む形式のもの、モジュラージャックに似せたものなどの形式があります。
また、電話の保安器(雷などの急な高電圧から電話機を守るもの)に、盗聴器が仕掛けられることもあります。
大体のご家庭で電話の保安器は屋外にあるため、屋内の電話機に盗聴器を仕掛けるよりも仕掛ける側のリスクが低いと言えます。
室内灯の傘の裏に仕掛けたり、グローランプ、電球に偽装した盗聴器が存在します。
室内灯の電源を使用するものが多いため、電源供給に困ることもありません。
また、高い位置にあり室内を一望できるため、盗聴器のみならず盗撮カメラが設置される場合もあります。
エアコンは、季節の変わり目に掃除をする、と言うようなことでもなければ、まじまじ見る機会がない家電です。
高い位置にあるため、電池式盗聴器を設置されてしまうと、なかなか発覚することはないでしょう。
室内灯と異なり、電源を取ることが難しいですが、有力な隠し場所のひとつです。
人からもらった雑貨の類を、そのまま部屋に置いていませんか?
ぬいぐるみ、置き時計、デジタルフォトフレームなど、何気ないプレゼントでもらうことの多いこれらの品ですが、内部に盗聴器を仕込まれていた例があります。
寝室など身近に置くことも多い品々のため、より警戒が必要です。
電気メーター、ガスメーターなどの設備の影に、盗聴器が仕掛けられている場合もあります。
住人が自らメーターを覗きにいくことはそうありませんから、発見されにくいポイントです。
このような屋外に盗聴器を設置する場合、「コンクリートマイク」と呼ばれる集音器を使用します。
壁にくっつけて設置すると、壁に反響した室内の音声を聞き取ることができるものです。
録音機がセットになっていることも多いため、見覚えのない機械があった場合は放置せず、警察に通報、業者に連絡するなどの対応をとりましょう。
現在、ペン、電卓、マウスなどに偽装された盗聴器が販売されています。
通常通りこれらの文具、PCサプライとしての機能も備えていますから、特にオフィスでは備品に紛れてしまうと気づくのが難しくなってしまいます。
備品には番号をつけて管理し、持ち込みのものは使わせない、といった対策を取るほかありません。
盗聴器の設置される場所、種類によっては、取り付け、取り外しに資格が必要なものもあります。
そして、盗聴器を外すということは、盗聴者に「あなたが盗聴器に気付いたこと」を知らせることでもあります。
即座に危険が及ぶことはそう多くないでしょうが、犯人が激高する可能性も捨てきれません。
もし盗聴器を発見してしまったら、まずは警察に通報しましょう。
注意しておきたいのは、警察は「盗聴されている可能性があるから、盗聴器を探してほしい」といった案件では動くことができない、という点です。
盗聴されている可能性が疑われる場合には、専門の業者に依頼を検討するのも良いでしょう。
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